
庭に足を踏み入れた時、ふと感じる静寂。それは偶然生まれたものではありません。数百年という歳月、歴代の庭師たちが木々の声を聞き、石の呼吸を感じ、来る日も来る日も手を入れ続けてきた結果として存在する「作為なき作為」です。
私たち植熊は、古くからのお寺や茶道の先生方や数寄者の皆様の庭をお預かりしています。私たちが鋏を入れる一枝は、単なる植物の一部ではありません。それは、室町時代から続く伝統文化を未来へ残す日本の景色そのものです。
「変わらない美しさ」を守るために、私たちは日々変わり続ける。それが、植熊の庭師としてのモットーです。

植熊が古くから護ってきたものは、師匠からの教えと時代の流れと共に歩んできた事が六代続いてきた要因であり、お客様との出逢いを大切にしてきたことだと思います。先人の声に耳を澄まし、その時代その土地その庭にふさわしい姿を考え、一つ一つ作庭してきました。その見極めを重ねることが私達にとっての伝統であり次の代に繋ぐ、伝承だと考えています

初代は嘉永2年(1849年)、三十三間堂西門前にて創業。初めは畑で苗を作り生計を立てていた。
二代目熊次郎より裏千家お出入りがかなう。宗匠より露地の指南を近代数寄者たちが愛した「市中の山居」。限られた坪庭の中に大自然を凝縮する「露地」の作庭技法を、二代目が体系化。現在の植熊のスタイルの原点。
海外の日本庭園プロジェクトや、RC建造物中に於ける作庭など、現代文明に「新たな露地」の誕生に力をいれている。